糸島の名所:雷山観音さんの大楓を観てきました
金曜日に、雷山千如寺の大楓を観てきました。
糸島の名所の一つ、雷山観音こと、雷山千如寺大悲王院。
こちらにある大楓は樹齢約400年。
毎年美しく紅葉し、たくさんの参拝者の方々の目を楽しませてくれています。
そろそろ見ごろという報に接し、パン製造の合間を縫って見物してきました。
雷山観音へ行く前に、まずはお腹がすいたので、糸島市の農業公園「ファームパーク伊都国」内にある、直売所『伊都国即売会』さんへ。
こちらのカフェスペースではランチメニューもあり、「伊都畑バーガー」に楽楽のバーガーバンズを使用していただいています。
糸島野菜をふんだんに使ったボリュームたっぷりのハンバーガーです。
なかなか時間がとれず、まだ食べてみたことがなかったので、とっても楽しみに伺ったのですが、なんとなんと、今日は団体さんが来られていてカフェは臨時休業。残念~。
また機会を見て出直します。
ファームパーク伊都国は、都市と農村の交流拠点として平成8年に開園しました。園内には直売所『伊都国即売会』のほかに、木工体験館『トンカチ館』、温室などがあります。中央の芝生広場には遊具もありお子さんたちの格好の遊び場となっています。
すぐそばには瑞梅寺川がのどかに流れ、夏は浅いところで子どもたちがよく水遊びをしています。
息子が小さいころはファームパークによく遊びにきていました。
夫はトンカチ館で指導していただいて、大きなタンスを手作りしたんですよ。
ファームパークのあたりは、遠く脊振山系を眺める美しい田園風景が広がっていて、糸島に住みたいと思うきっかけとなった、私たち家族にとっては思い入れ深い場所なのです。
また、この周辺が古代伊都国の中心地と言われており、ファームパークの隣には『伊都国歴史博物館』があり、貴重な出土品などを見ることができます
『伊都国即売会』で、お野菜をいろいろ買って、次の行きたかったところへ。
糸島市有田にある平原歴史公園です。
こちらは秋、コスモスが美しいのですが、ちょっと残念、ピークは過ぎてしまったようでした。
平原歴史公園は、1965年(昭和40年)に発見された、平原遺跡を中心に整備された歴史公園です。弥生時代後期から古墳時代前期に作られた5基の墓が発見されています。
その中の1つから40面ほどの銅鏡が出土しました。その中の「内行花文鏡」は直径46.5センチで日本最大の銅鏡であり、国宝指定されています。(「内行花文鏡」は伊都国歴史博物館で展示されています。)銅鏡の他にも鉄刀、ガラス製勾玉、メノウ製管玉などの多数の玉類、また女性のアクセサリーだったと言われている「耳璫(じとう)」が出土していることから被葬者は、女性の、かなり身分が高い人であると考えられ、女王卑弥呼の墓と考える人もいます。
墳丘が復元されています。この場所から大量の副葬品が出たのですね。発掘されるまでよく見つからずにあったものです。古墳の副葬品は盗掘されていることが多いですからね。
ただ、鏡はすべてが割れた状態で見つかっており、他の埋葬例と比べるとわざと破砕したと考えられることから、なぜ貴重な鏡をそんなふうに扱ったのかが謎となっています。
墳丘の横のこの大きな木。なぜか私はこの木が好きなんです。以前息子とここでどんぐり拾いをしたので、ナラとかクヌギの木だと思います。
この木の下にいると落ち着きますよ。お天気の良い日に山を眺めてボーっと。ピクニックにはもってこいのところです。
でも、まあ、よーく考えてみたら誰かのお墓のそばなんですけどね(笑)
平原歴史公園の中には元文2年(1737年)に建築された藤瀬家住宅という江戸時代の民家も移築保存されています。こちらは中に入って見学できるようになっているのでお子さんたちにはこちらの方がおもしろいかもしれません。藤瀬家は中津藩神在村(現糸島市神在)の庄屋さんをなさっていたそうで、古文書類もたくさん残されており、それらは伊都国博物館で保管されているそうです。
さて、そろそろ今日のメイン、雷山観音さんへ。
俗に雷山観音と呼ばれる「雷山千如寺大悲王院」については、お寺のホームページにある
「住職のことば」を読んでいただくのが良いかと思います。
開山時期、開基と言われる清賀上人についてもいい伝えがさまざまあるようなので、ここでは特にふれずにおきます。
大悲王院ホームページ 「住職のことば」
入山料100円を払うと門内に入ることができますが、観音さまのおられる堂内へは拝観料400円が必要です。大楓だけの見物なら入山料だけで見せていただけます。
でも、せっかくですから九州西国三十三観音の一つであり、重要文化財である木造千手観音立像をぜひ拝観されて下さい。こちらの観音さまはごくごく近くで拝観できるため、見上げるようにお姿を拝し、圧倒されます。このような大きく美しい観音像の制作を発願した方の思い、制作に携わった方々の思い、観音さまを守り伝えてきた代々の方々の思いと労力、そしてそのエネルギーを生じさせた観音さまの静なるパワーを感じることができると思います。
はい、やっとこちらが大楓でございます。宝暦三年(1753年)福岡藩主黒田継髙公が大悲王院を創建した時に記念に植樹されたそうです。福岡県の天然記念物です。
まだまだこれからもっときれいに色づきますよ。私の素人写真ではこれで精いっぱいですが、まあまあ綺麗にとれていますね。
この後パンの仕込みがあるのでゆっくりはできず、外からの拝見にさせてもらいましたが、お堂の中から見るのがまた美しいのです。
大楓の下一面に紅葉が落ちて日に照り映える様が最高に美しいのでぜひ見ていただきたいです。
中の庭園も素晴らしいので、ゆっくりと時間をとっておかれることをおすすめします。
境内の奥の方に歩いていくと不思議なものがありました。
風穴を藁の蓋で覆ったものですが、この穴はなんと志摩の「芥屋の大門」とつながっていて、この穴を覆っておかないと大風が吹くんですって!
雷山は、雷の神様もいらっしゃるし、風神が大風を吹かすこともできる。
興味深い!(私的に)
実際、糸島は冬に雷が鳴ることが多いです。
関西にいるときにはあまりなかったので、やはり雷山があるからかしら?なんて思っています。
風穴についてはもうちょっと詳しく知りたいと思い、受付の女性に尋ねてみましたが、書いてあった以上のことはわからないらしく、今度来たら住職さんに質問してみようと思います。
ほんの3時間ほどの駆け足でのミニトリップでしたが、糸島の秋を感じられてよい気分転換になりました。ファームパークもなつかしかったです。
近くにいすぎて案外日ごろ行けていない糸島のスポット。
また少しずつご紹介していけたらいいなと思います。